FXの注文方法はどんな種類があるのか
FXの注文方法は色々ありますが、自分がしたいトレードによって使い分けができますので、初心者の方はまず注文方法を理解しておきましょう。
ここでは基本的な注文方法と便利な注文方法を説明していきます。
成行注文(ストリーミング注文)
FXでまず覚えるべき注文は成行(なりゆき)注文です。
「成行注文」は価格を決めずにその時のレートでトレードを行います。価格を指定しているわけではないので注文が確実に約定します。
しかし、価格を決めないため約定後にしか取引レートが判明しません。FX会社によって約定するスピードが異なりますし、手動で注文するので価格が急変した場合など思ってたレートよりズレてたりすることがデメリットですが1番基本的な注文方法です。
スキャルピングでトレードする場合は成行注文が多いので、約定率が高くて約定スピードが早いFX会社を選びましょう。
「指値注文」と「逆指値注文」
「成行注文」の次に重要なのは指値(さしね)注文と逆指値(ぎゃくさしね)注文です。
有利なレートでトレードする「指値注文」
「指値注文」は現在より有利なレートでトレードする注文方法です。現在地より安いレートになったら買いの予約を入れたい場合や、ポジションを持っている時に利益を確定するために「このレートになったら決済したい」という指定レートを予約しておきます。
指値注文を入れておくとずっとチャートを見ていなくても、指定したレートになれば自動でトレードしてくれるのでとても便利です。必ず常用しましょう!
不利なレートでトレードする「逆指値注文」
反対に「逆指値注文」は現在より不利なレートでトレードする注文方法です。
主な使用方法は「損切り(ロスカット)」です。つまり指定したレート以上に損失を増やしたくない場合に使います。
他にも新規注文に逆指値注文をいれる場合もあり、現在値よりレートが伸びると思ったときに使われます。
FXを始めてみると損切りがとても難しいです。後から見ると早く損切りしておけばよかったと思う事がよくあるため、損切りする場合は逆指値を入れてからその逆指値の指定レートを変更しないルールにするなど対策をしましょう。
便利な注文方法① 一度に新規と決済注文ができる「IFD注文」
ここからは便利で応用的な注文方法を説明していきます。どれも「指値注文」と「逆指値注文」を2つ以上組み合わせて同時に発注できる方法です。
まずは新規注文とその新規注文が指定レートになったら約定する注文を同時に入れる事ができる「IFD注文」です。
IFD(アイ・エフ・ディー)は「If Done(もし約定したら)」の略で、新規注文でのみ使用できます。
「新規注文」と「決済注文」を同時には発注できるが、新規注文が約定しないと「決済注文」は有効になりません。
便利な注文方法② 指値と逆指値を同時に発注する「OCO注文」
新規注文の際に「指値」と「逆指値」を同時に発注する事ができるのが「OCO注文」です。
OCO(オー・シー・オー)は「One cancels the other(どちらかが約定したらもう一方をキャンセル)」の略で、新規注文・決済注文のどちらでも使用できます。
一度約定をしてポジションを持ってしまえば、指定したレートで利確か損切りするまでチャートを監視する負担が減りますので、損益の幅をコントロールする事ができます。
便利な注文方法③ IFDとOCOの組み合わせ「IFO注文」
IFD注文とOCO注文の2つを組み合わせて注文する事が出来るのが「IFO注文」です。
「新規注文」と「指値・逆指値の決済注文」を同時には発注できるとても便利な発注方法で、注文を出してしまえば新規注文から決済までを自動で行ってくれます。
便利な注文方法④ 逆指値が自動で動く「トレール注文」
「トレール注文」とは決済注文で使う注文方法で、逆指値注文の値幅を設定します。
設定した値幅を保ったまま相場の値動きに合わせて、逆指値が自動で動きます。
トレール注文はトレンド時に威力を発揮し、一度利益の出る相場になれば利益を確定できます。
相場の急変にも対応できるね!
使いこなすのが難しい「両建て」
これまでの注文方法の説明とは異なりますが、同じ通貨ペアを「買い」と「売り」の両方を同時に持っている状態の事を「両建て」と言います。
相場の急変に対応するため一時的に損を防ぐことができますし、FXの相場は上がったり下がったりを繰り返していますが両建てをしたとして相場が上がったら買いポジションを利確、下がったら売りポジションを利確するような戦略で使用したりします。
しかし両建て中は必ずどちらかのポジションが利益がでて、もう片方は損をしている状態ですのでメンタル的にもつらいです。
また、両建て時の証拠金の扱いは相殺されたり、取引量が多いポジションのみ必要になり2重にはかからないといった場合があり、FX会社によって異なるので確認が必要です。
それに「両建てあり」の設定をしないと両建てできない場合があったり、両建て自体を禁止している所もありますので注意しましょう。